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執筆者の写真アルノ

工事終わっているのに変更?

更新日:2021年3月27日

2020.07.04

変更承りましたでなく、請けたまわりました

ゼネコンに勤めていた時、施主や設計事務所が工事の終わっている箇所を平気でレイアウト変更をしたり機器の仕様変更をしたりする姿をあちこちで見てきた。


変更を指示する人の口癖は決まって「そんな事聞いてない」。


当然、説明しているし議事録にも残っているのだが、お構いなし。


そして、やり直し工事になるのだが、ひどい施主になると、そのやり直し工事に対してお金すら払ってくれない場合がある。


わやや。


ゼネコンにも、お金を払っている方が偉いと勘違いして下請けに横柄な態度をとるヤカラが結構いるが、施主にもそういう人は多くいる。


その場合、だいたいゼネコンは請負という名の請負け(うけまけ)になってしまう。


変更は図面、仕様書チェック時に

その事で何度も痛い目を見てきた私は、転職して発注者の立場になった時、同僚や先輩、上司に、

「直前で設計内容を変更する事は、設計図を直前までよく見ていませんでした、と言っているようなものだから、恥ずかしい事だ。ましてや工事が終わった後に変更をするなど、もっての外だ。」

っという思想を社内に広めた。


図面上で変更する分にはタダだが、現場での変更はお金がかかるし、段取り替えも職人さんの出来高にも直結する。


変更を伝えなければならないゼネコンの若手社員の気持ちを考えても忍びない。


何より大変な思いをして建物を建ててくれる職人さんに対して失礼だ。



建設業界の風潮を改善したい

今、再びゼネコンに戻って、むかし程ではないにしても、いまだに納まりや仕様を工事後に変更する風潮があるのは残念で仕方がない。


しかし、このような状態が異常であるとは立場上、ゼネコンからはなかなか言えないのだ。


スーパーゼネコンであれば、企業力でこのような変更を断ることが可能なのだろうか。


あるいは「従って従わせる」という言葉があるが、施主、設計事務所に従っている様にみせて、うまくコントロールしてそのような変更がないように打ち合わせをもっていくのが、ゼネコンの腕の見せどころとも言えるのかもしれない。


しかしながらやはり、確実にその異常な状況を変える事ができる立場は、施主と設計事務所となる。


逆に言えば、施主と設計事務所の意識が変わらなければいつまでたっても変わらないだろう。


「直前の変更は恥ずかしい事だ」


この考え方を建設業界に広めていかねばならない。







 

この記事はこの人が書いています。


施工管理技士アルノ

1級建築施工管理技士

1級電気工事施工管理技士

1級管工事施工管理技士

1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。

現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、

2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。



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