2024.12.28
2024年度から建設業界にも時間外労働の上限規制が適用されるようになった。
その初年度となる今年度、建設業界には頭を悩ませている会社も多いに違いない。
特に長時間労働の代名詞ともいえるゼネコン各社は、大変な思いをしているだろう。
具体策も特効薬もないなか、一体どうすればそれを防げるか。
その対策を社員の立場から考えてみる。
忙しさが解消しない人のいいわけ
そもそも忙しい人は、なぜ忙しいのか、どうすればその状況から解消されるかを真剣に考えている人は少ない。
そして多くの人が、忙しいさが解消されないことに対して言い訳をする。
その多くは以下のような内容だ。
・忙しいのは、仕事量が多いのだから仕方ない
・忙しいのに、会社は何もしてくれない
・毎回、業務の期限までの日数が足りない
といった具合だ。
全体的に言えるのは、自分では忙しさを解消する努力をしていないということだ。
忙しさを解消するためのコツ
ではどうすれば忙しさを解消できるのか、それにはコツがある。
いくつかあるだろうが、その中でも大きなものは以下となる。
・無駄な仕事をしない。
・余計な仕事がでないようにする。
・無駄な動きをしない
・効率的に動くにはどうすればいいかを考える。
これらについて、一つずつ解説していこう。
無駄な仕事をしない
そもそもその業務は必要なのか、やるべきことなのか。
まずそれを考えなければならない。
その書類は作らなくてはならないのか。
その会議は行わなくてはならないのか。
その出張は必要なのか。
当然、必要なことは行わなくてはならないが、行わなくていいものをやらないだけで、大きな時間的メリットができるだろう。
この思考をするのとしないのとを比べるだけでも、その業務量の差は歴然である。
余計な仕事がでないようにする
余計な仕事が発生しないようにすることが大切だ。
危険予知ともいえるかもしれない。
問題になりそうなことは事前に対策しておくとあとあとの仕事を減らすことにつながる。
問題になった後に対処するとたいていの場合、何倍もの手間を必要としてしまうからだ。
対策や根回し等、もめ事にならないか予想する、そうならないように思索することは常に行うべきである。
余計な仕事が入らなければ当然、業務量の削減につながる。
無駄な動きをしない
一生懸命作成した書類が、上司の意図していたものと違っていた。
現場で打ち合わせしようとしたが、相手の都合が悪くなった。
仕事をしていてこのようなことは、よくある。
しかしそれらは、少し注意するだけで回避できる場合が多い。
例えば書類を作成している途中で「このようにまとめようと考えていますがよろしいでしょうか」と一言上司に声をかけるだけで、回避できるだろう。
現場に行く前に、「予定通り現場で打ち合わせお願いします」と電話を一本いれるだけで都合が悪くなった確認ができるかもしれない。
これらの一手間を加えることで、業務の無駄を削減できる場合がある。
無駄な動きをしないことが大切である。
効率的に動くにはどうすればいいか考える
仕事を漠然と行うのではなく、どのように動けば効率的かを考えることも大切である。
今日やるより、明日やる方が手戻りが少ないかもしれない。
人に手伝ってもらえる仕事があるかもしれない。
どうやると効率的か、詳しい人がいるかもしれない。
業務に着手する前に、どうすれば効率的かを考えることをする人は全体の業務時間を減らすことができる。
また、よくありがちなのは、中途半端に業務に取り掛かり、最後まで行えず、別の仕事に手をかける。
そのような業務ばかりで、結局一つも完結せず、あとあとまで仕事をひきずる。
とても効率の悪い方法だ。
仕事は、極力一つ一つ完結させていくべきである。
以上、忙しさを解消するためのコツを述べてきたが、具体的な例でいうとゼネコン現場監督は、昼間現場管理ばかりして、書類作業を残業してやる人が多い。
それを、現場にでる時間をなるべく集約して、昼間の内から書類作業を行うだけでも、相当残業時間を減らすことができるだろう。
このような工夫は、あらゆる業種に適用できるはずだ。
残業をなくす意識を常に持ち長時間労働是正につなげたい。
この記事はこの人が書いています。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。
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