2024.12.21
物事がうまくいかないときは何をしてもうまくいく気がしない。
一方、うまくいくときは何をしてもうまくいく気がする。
残念ながら経験上、後者より前者の方が多いのが現実だ。
ではなぜうまくいかないのだろうか。
そこには根本的な問題があった。
だれもが目標をたてるのだが
何かを成し遂げようと思う時、まず目標を立てる。
そしてその目標に向かって努力をする。
その過程では、進捗を確認しつつ達成度と今後の行動を決める。
そしてついに目標を達成するのだ。
しかしなぜか、目標は達成したのに物事が改善していない。
それは、目的を見失っているからだ。
目標と目的の違い
目標達成を目指すのは、目的を果たすためだ。
だから、目標を達成しても目的が果たされないのは目標の立て方が悪いからだ。
目的と目標は違う。
目標はあくまでも目的を果たすための手段に過ぎない。
ひどい場合は目標を達成することが目的になっている場合がある。
得てして目的と目標は混同しがちなのだ。
では具体的に目的と目標が混同し、かつ目標が目的となってしまった例を挙げてみよう。
働き方改革の失敗
誰もが知っている「働き方改革」。
だが、その目的は知っているだろうか。
目的は
・多様な働き方を実現し将来の展望が持てる事
そしてそのための目標が
・長時間労働の是正
・労働生産性向上
等々なのだ。
しかし、実際には目標が目的となってしまい、本来目標であるはずの長時間労働是正のために「仕事は終わらないが早く帰る」となり、労働生産向上は「生産性向上の為に莫大な費用をかける」というようなことになってしまっている。
それらは本来の目的である「多様な働き方を実現し将来の展望が持てる事」とは全く関係ない行動である。
これが目標と目的を混同したために陥ってしまった状況だ。
目標を決める前にまず目的を
会社は常に売り上げや利益などの目標を掲げる。
しかしその目的は何か。
株主を潤わせるためか、社員に利益を還元するためか、事業を通じて社会貢献するためか、その答えは自社の社訓や社是、経営理念などに明記されているはずである。
それと同じように自分自身も何のために働いているのか、何のためにお金を稼ぐのか、その目的をはっきりさせないと自分を見失ってしまうことになりかねない。
まずは人生の目的を明確にしたものだ。
人生の目的などない
とはいえ「自分の人生に目的などない」という人も多くいるだろう。
生きていくために働いている、老後ゆっくりするために今がんばって働いているという人も多いのではないだろうか。
しかし待ってほしい、それ自体がある意味目的といえないだろうか。
必ずしも高尚な目的を必要とすることはない。
あとはそれに向かって目標を定めればよい。
例えば、生きていくためには月いくら稼ぐ必要がある、老後ゆっくりするためにはいくら貯金が必要だ等。
肝心なのは目的と目標を混同しないこと。
目的のために目標があるということを忘れないでおこう。
信仰を持っている人
「人生の目的」と言われた時に、何かの信仰を持っている人はそれが明確である場合が多い。
信仰を持っている人は行動が明確で信念が強いのはそのためだろうか。
欧米など海外では多くの人が信仰を持っているためか人生の目的がはっきりしている人が多い。
逆に信仰を持っていない人に対して、あなたの行動の規範は何に基づいているのかと不思議に思われるほどだ。
そういう意味では信仰を持っている人は、目的と目標がはっきりしているといえるだろう。
目的と目標を混同することがそもそもの間違いだ、ということを縷々述べてきたが、そのためにはどうすればよいか。
それは、定期的に目的は何かを確認することだ。
月に1度、いや半年に1度でいいのでその為の思索の時間を設けるといいだろう。
目的と目標が明確になり、その進む方向を間違えなければきっと一日一日が充実したものになるだろう。
この記事はこの人が書いています。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。
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