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執筆者の写真アルノ

200記事記念 アルノは建物はこうなると考えている

2024.05.11

私がブログを書き始めて4年余り。

 

このブログが200本目となる。

 

今回はその節目のブログとして、題材を今後の建物はどのようになっていくかについて考えてみたい。

 

日本の近代建築は歴史と共に発展、変化してきたわけだが、今後の建物はどのようになっていくのだろうか。

十数年後を見据えて今後の建物について考察してみよう。

 

 

インテリジェントビル

30年ほど前、建設業界では「インテリジェントビル」というワードが流行っていた。

 

オフィスビルなどにおいて高度な設備を保有し各種インフラをはじめ、空調や電力が情報システムによって管理されるビルのことだ。

 

今でいうところの「スマートビル」のニュアンスが近いだろうか。

 

しかしながら現在、当時のインテリジェントビルのようなイメージを満たすような建物は、事務所ビル以外では、少ないような気がする。

 

逆に、ようやく事務所ビルのインテリジェントビル化が定着し、今後は様々な用途の建物がそのようになっていくといえるのかもしれない。

 

 

設備電気工事費の増加

その証左として、新築建物の全体工事費における設備工事、電気工事の割合が年々上がっていることが挙げられる。

 

今ではその割合は3割当然、4割を超えることもの珍しくなく、建物用途によっては5割を超える場合もある。

 

データセンターなどに至っては、建築工事3割、設備工事3割、電気工事4割という比率が当然となってきている。

 

比率が上がってきている理由は、建築工事の内容は昔からあまり変わらない一方、設備工事、電気工事は大規模化、複雑化していることが要因となっている。

 

 

ゼネコンとサブコンの関係

その影響もあって、ゼネコンとサブコンの力関係も変わってきている。

 

工事金額の割合増加にともないサブコンの力が大きくなってきているのだ。

 

サブコンが施主や設計事務所と直接打ち合わせをする機会も増えてきており、発注形態も工事一括発注から設備電気分離発注やコストオン発注、乙型JV発注が増えてきている傾向にある。

 

 

トータルコーディネート

設備電気工事の増えた内容を最大限に活用するために、将来はそれらの機器を統合して、システム化することとなる。

 

その為の必須の要素が、ICT、IoT、そしてAIだ。

 

インフラ費用、人への健康の影響や快適性、機器の耐久性、将来のアップグレード対応等を含め、AIを使用し、空調、自動制御、照明をトータルコーディネートし、より効率的な方法が希求されるだろう。

 

そしてそのプラットホームとなるシステム競争が激しくなっていくに違いない。

 

機器関連のメーカー各社はそのシステムとの連携、連動が必須なものとして搭載され、またそれらのシステムがたとえ建物ごとに違ったとしてもそれらは互いに互換性を持ち、やがてスマートビルからスマートシティへと発展し都市全体のコントロール化へとつながっていく。

 

ゼネコンやサブコンは、それらソフト面を対応可能にし、満たすためのハード面の設備が求められてくる。

そのために一番大切なものが、電気通信設備である。

 

そのような意味では、今後の施工管理は1級電気通信施工管理技士が重要視されるのではないだろうか。

 

 

環境認証制度

またゼロカーボンやSDGsの社会的要望から環境認証制度の取得した建物も増えていくだろう。

 

その種類はすでに多様化している。

 

ZEBで有名なBELS認証やCASBEE、アメリカの認証である、LEEDやWELLなど、省エネに特化した認証から総合的な環境性能認証などカテゴライズも多岐に渡る。

 

それらを取得することが建物に付加価値をもたらすことから、顧客の要望として、今後は必須になることは間違いない。

 

 

BIMとメンテナンス計画

メンテナンスという意味ではBIMも重要になってくる。

 

多くの人がBIMと3DCADを同一のものと勘違いしているが、BIMとはそもそもシステムの名称である。

 

設計→施工→維持運営→リノベーション→維持運営→解体→設計

 

とつながる一連の流れのことをBIMというのだ。

 

そのために3DCAD上で機器や建具、ダクトや配管、配線にいたるまでの属性を入力、たとえば、機器のメーカー、品番、能力などを入力することにより、何年後に何を取り替えねばならないかを建物トータルで把握し、計画予算化を自動で行うことができるのだ。

 

今後メンテナンス業務においてBIMシステムは、必須となってくることは容易に想像できるだろう。

 

 

このように今後の建物は高度にシステム化され、あらゆる社会的要望に応えることができるものになってくるに違いない。

 

そのような建物を施工できるノウハウをいち早く手に入れることができる企業が今後生き残っていく。

それにはすぐにでもそのための施策を企画、計画、実施する必要がある。

 

 

 

 

 

 

この記事はこの人が書いています。

 

 

施工管理技士アルノ

1級建築施工管理技士

1級電気工事施工管理技士

1級管工事施工管理技士

1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。

現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、

2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。

 

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