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執筆者の写真アルノ

ゼネコン設備電気担当はここがつらい

2023.06.10

「ゼネコン設備電気担当の知名度を上げることが、私の使命!」


そういう思いもあって機会があるごとにツイッターやブログでゼネコン設備電気担当について触れてきた。


今回もその一環としての記事内容だ。


ゼネコンの建築担当も、もちろん大変な仕事なのだが、設備電気担当にはまた違った大変さがある。


今回はそんなゼネコン設備電気担当の大変さについて述べたい。



設備電気担当の仕事内容

ゼネコン設備担当はどんな仕事をしているのだろうか。


次のようなことをしている。


・施工計画書、施工要領書を作成し、その内容にそって現場を管理

・サブコンが作成した施工図のチェック修正

・サブコンや自分が提起する質疑の内容を解決する

・定例会議に参加して施主に対しプレゼン、資料提供、機器決定を促す

・追加増減工事をまとめる

・各種、試験、検査を滞りなく実施する。


これだけではないが、主にこれらのことを実施する。



現場兼務

ゼネコン設備電気担当は基本的に複数現場を兼務する。


工事金額100億円を超えるような現場なら常駐することもあるが、基本的には兼務することがほとんどだ。


兼務する現場の数は2現場から3現場が多いのだが、4現場、5現場を担当することもある。


私は最大4現場を担当したことがあるのだが、その際はあまりにも忙しすぎて、はっきり言って納得のいく現場管理はできなかった。


想像してほしい。


定例会議が毎週ある現場を4現場担当したら、それだけで1週間のほとんどが終わってしまう。


前述したような業務いったいいつ行えばいいというのか。


無理な話である。



転勤後の引継ぎ

最も大変なのは、転勤先で複数現場を引き継ぐ時だ。


現場の規模にもよるが、一つの現場の設計図を理解するのには少なくとも1週間前後かかる。


現場のスタートから携われば、少しずつ設計内容を理解し、課題を解決していけばよいのだが、途中から携わるとそうはいかない。


喫緊の課題に取り組みつつ、時間を見つけて設計内容を理解するという作業を行う事になる。


それを複数現場同時に行うのである。


喫緊の課題に追われて、いつまでも設計内容を理解していないという状況が続くと後々大変なことになるが分かっているだけに、よけいにつらいところだ。


現場を引き継いだらとにかく全力で、その現場の設計内容を理解しなければならない。



竣工しても休めない

ゼネコン建築担当は現場が竣工すると、次の現場にいくまでに長期休暇を取得することが多い。


それまで休めなかった分をまとめて休むというわけだ。


しかし、設備電気担当にはそれができない。


なぜなら、現場を兼務している関係上、一つの現場が竣工しても他の現場が動いているからだ。


長期休暇を取ろうものなら、稼働している現場から鬼のような電話攻撃にあうに違いない。



最悪の現場兼務

更に、私が経験したもっと酷いパターンがある。


担当した現場の内の一つが夜間の改修工事だったのだ。


その工事内容は事務所ビルの空調機の取替工事。


金曜日の18時からテナント内に入り、養生し、天井をバラし、天井隠蔽型空調機を取替、天井を復旧し、養生撤去及び清掃を行い月曜日の6時までに撤収するというもの。


つまり60時間勝負と言うわけだ。


私は金曜の夜から月曜の朝まで睡眠時間を削って働き、平日は他の担当現場の仕事をするという離れ業を1年以上行っていた。


ごまかし、ごまかし休みを取っていた気がするが、あまりその期間の記憶が残ってない。


もしかしたら脳が忌まわしい記憶への防衛反応を起こしているかもしれない。



以上が、ゼネコン設備電気担当の仕事の大変なところだ。


知名度を上げるつもりが、評判を落としているかもしれない。


「でも楽しい仕事だよ」となんのフォローにもなっていないウソっぽい一言を最後に添えて、今回も話を終えるとしよう。


次回は名誉挽回のつもりで、ゼネコン設備担当のいいところ、楽しいところを述べていきたい。






 

この記事はこの人が書いています。


施工管理技士アルノ

1級建築施工管理技士

1級電気工事施工管理技士

1級管工事施工管理技士

1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。

現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、

2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。


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