2023.06.03
建設業界の事を何もしらず大手ゼネコンに入社したアルノは、配属になった80億の複合施設の現場で朝礼に参加し、ふと感じた。
その朝礼では、ゼネコン社員10人足らずが朝礼看板の前に立ち、それと向かい合い100人以上の職人さんが参加していた。
その雰囲気から肌身で自社が工事現場を統括する立場であることを自覚した。
またゼネコン社員の質が建物の質に影響すると感じ、そんな重要な立場に自分がいると自覚した。
建設業に就職したい学生、あるいは建設業に従事している人でも、そんな現場監督になりたいと思う人がいるだろう。
では、現場監督になりたい人は何をすればいいのだろうか。
ゼネコンと言っても施工部門では建築担当、設備担当、設計部門では、意匠、構造、設備、電気、はたまた事務系の社員もいるので、現場監督である施工部門の建築担当、設備担当について述べてみよう。
学生の場合
建築担当の現場監督は、ほぼ建築学科等の建築系の大学出身だ。
スーパーゼネコンでは大学院卒を採用する場合も多い。
大手ゼネコンでは院卒、大卒はもちろん、高専卒や高卒も若干採用している場合があるようだ。
全体としては、高校、大学の選択から建設業界入りたいとしっかりした意志がある人が多い様に思える。
一方設備担当においてはどうだろうか。
設備担当の現場監督は更に細かく、設備と電気に分かれる。
設備は大学で建築系や環境系の学科出身者が多く入社している。
また電気担当は、一応電気系の学科出身が多いが、電気系の学科は建築系や環境系に比べて基本的に建築に関わる内容の講義は一切ない。
したがって、私の様に右も左も分からずゼネコンに入ってくる人がほとんどである。
電気担当は建設業界については入ってから学ぶというスタイルだ。
私が知っている人で、文系大学卒で電気担当として入ってきた強者の女性がいた。
ただ、彼女は3年務めた後、保母さんになりたいと言って辞めていったが。
これは極端な例だと思うが、それくらい新卒であれば誰でも入れるが電気担当だ。
スーパーはともかく、大手以下のゼネコンであれば、電気だけでなく設備においても、基本的に誰でも入るチャンスがあるという印象だ。
建設業従事者の場合
建設業従事者がゼネコン現場監督に転職する場合はどうだろうか。
まず、派遣社員や契約社員として現場監督を行って後に、ゼネコンに転職するというパターンはよくある。
派遣会社によっては、現場管理としての社内教育をしてからゼネコンに派遣するという会社もある。
このような教育制度がある建設業界につよい派遣会社に登録すると、現場監督への近道となるかもしれない。
その他にも内装業や躯体業の職長をしていた人が、ゼネコンに転職するということもあるようだ。
また、施工図作成業務を行っていた人がゼネコンに転職したという人も何人か知っている。
管理業務を行っている人であれば、転職エージェント等を利用し、ゼネコンへの転職を志望すると求人は結構あると思われる。
その際、1級施工管理技士の資格をもっていると尚よい。
https://www.arno011201.com/learning
他業界の場合
建設業界以外の人がゼネコン現場監督になるのはハードルが高い。
某王手ハウスメーカーは未経験者の求人を出しているそうだが、はっきり言ってやめたほうがいい。
20代前半の若い人で、今後建設業界で生きていく強い決意があればそれもいいだろうが、中途半端な気持ちで勤まる職種ではない。
「給料が良さそうだから、現場監督になってみようかな。」
というレベルの意識だったら、他の職種を検討されることをお勧めする。
もし現場監督への道があるとすれば、前述したような現場管理の社員教育制度のある派遣会社に登録し、教育を受けた上で派遣先の現場で実績を積んだ後にゼネコンに転職、という流れであろうか。
いずれにしても、数年単位の試みとなろう。
現場監督のなりやすさでいえば、やはり新卒でゼネコンに入る方法だが、それ以外でも決して道がない訳ではない。
自分の立場でできうる方法を検討する価値は少なからずあるだろう。
現場監督になりたいと考えている方は、ぜひ参考にされてほしい。
この記事はこの人が書いています。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。
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