2023.01.07
工事現場における職人さんと現場監督あるいは職人さん同士、現場監督同士の関係は良好なことに越したことはないが、必ずしもそうはならない。
現場監督に嫌われる職人さんもいれば当然、現場監督に嫌われる現場監督もいる。
そんな中から職人さんに聞いて分かった、職人さんに嫌われる現場監督のタイプ5選を紹介しよう。
技術力がないから自信がない
若手の現場監督に多いのだが、職人さんに質問をされても技術力がないから答えに自信がないもしくは、確認しますと答えを保留にされるのが職人さんからしたらイライラするそうだ。
現場監督の上司としては、いい加減な回答をするより自分なりの答えや調べた答えを伝える努力は認めてあげたいが、仕事を急いている職人さんにしてみればそんなことは関係ないのと思うのも致し方ないことだ。
聞いたり、調べたりするにしても素早く回答をしてあげたい。
スキを見つけてはサボっている
いつもサボっている現場監督は論外だが、人が来なそうな倉庫や小部屋で疲れて寝ている若手現場監督をたまに見かける。
バッタリ会ってしまった時にはこっちも気まずいので休む時にはコソコソしないできちんと休んでもらいえるとお互いの心の健康のためにもよい。
私が知る最強のサボり監督は、朝まで飲んでいてそのまま現場に来て、朝礼だけ出て、終わると駐車場の自分の車の中でずっと昼寝をして、定時になるとそのまま飲みにいくという所長だ。
もはや、何もいうことはない。
段取りがいい加減
現場監督の大切な仕事が現場の段取りだ。
それができないと直接工程に影響する。
段取りが悪い現場監督のありがちなこととして
・図面ができてない
・資材、部材が足りないもしくはない
・前工程が詰まっている、荷物が片付いてない等で作業ができない
・そもそも職人さんの人数が足りない
等がある。
実はこれら一つ一つを準備することは非常に難しいことだ。
図面を描くには納まりが分からねばならず、描く時間を確保しなくてはならない。
資材や部材は必要個数と、いつ必要かを正確に把握しなくてはならない。
職人さんが作業をできるようにするには、工程を正確に把握しなければならない。
職人さんを必要十分な人数依頼するには正確な歩掛を理解しなくてはならない。
これらの力がないと段取りできないのだ。
しかし職人さんからしてみればそんなことは関係ない。
そこが現場監督の大変なところである。
上から目線、命令口調、とにかく態度が偉そう
現場監督と職人さんはヒエラルキー的には現場監督の方が上なのだが、それは偉いとは違う。
それを勘違いしてお金を出す方は偉く、現場監督がいう事を職人さんが聞くのは当然だと勘違いしている現場監督は確かにいる。
自分の立場が上で偉いと思い、依頼が指示になり、指示が命令になり、命令が強要になっていく勘違い現場監督は職人さんから嫌われて当然だ。
特に自分の段取りの悪さを棚に上げて命令するようなら目も当てられない。
特に建築工事の段取りが悪くて工程が厳しくなっているのに、設備工事、電気工事に早く作業終えろというゼネコン建築担当の何と多いことか。
設備屋さん電気屋さんが多くのゼネコン建築担当を嫌いになってしまうのは納得してしまう。
ヒエラルキーの上下はあくまでも役割にすぎず、お金を払って施工をしてもらっているのだから立場は対等であると考えるのが本来あるべき姿であろう。
施主や設計事務所の無理難題を引き受ける
ゼネコンが施主の要望に最大限応えるのは致し方ないが、それにも限度がある。
前述のヒエラルキーで言えばゼネコンより施主の方が上であり、現場監督の多くは上に弱く、下に強いという卑屈で傲慢な最低の人格を発揮する監督が散見する。
できる要望に対応するのは当然だが、できないことはできないと断ってほしいというのが職員さんの声だ。
当然だ。
出来上がっているものを壊して変更するようなこともあるのだから。
その際の現場監督の言い分はこうだ
「壊すお金も、もう一度施工するお金も払うのだから文句言うな」
そういう問題ではない。
せっかく作ったものを壊すという行為そのものが許せないのにその気持ちが分からない人がいる。
施主に対して、できないことはできないと納得させる説明をしてほしいものだ。
以上「職人さんに聞き込んだ嫌われる現場監督5選」を紹介したがいかがだったであろうか。
職人さんに嫌われない現場監督になりたいものだ。
それにはこれらの項目を反面教師にすれば好かれる現場監督になれるということだ。
実力から生き様から性格までさまざまハードルが高いが挑戦してみる価値はあるだろう。
この記事はこの人が書いています。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。
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