2022.09.10
施工管理技士の第一次検定受験(以下、一次検定)が終わり、自己採点で合格が見込めた方、もしくは合格発表を経て第一次検定に合格された方は当然、第二次検定試験(以下、二次検定)の勉強を行う準備をするだろう。
その為には、まず二次検定というものがどういうものか把握する必要がある。
ご存知の通り、一次検定と二次検定の内容は全く違う。
数年前までは一次検定を学科試験、二次検定を実地試験と言っていたくらいだ。
勉強を行う前に、二次検定とはどのようなものかを確認し、その後に勉強の計画を立てるのがいいだろう。
1級と2級の違い
このブログをご覧の方には、1級の二次検定を受験される方と2級の二次検定を受験される方がおられるだろう。
各試験の試験時間には以下のような違いがある。
・土木以外の1級各試験共通13時~16時 3時間
・1級土木13時15分~16時 2時間45分
・2級建築、電気工事14時15分~16時15分 2時間
・2級土木、管、電気通信14時~16時2時間
では、試験内容については1級2級でどのように違うのだろう。
当然、難易度については違いがあるものの、実は試験内容についてはほぼ変わりがない。
よって、1級を受ける方も2級を受ける方もこのブログで内容を確認すれば、共通して次の段階となる勉強の計画に移れるので安心して読んでほしい。
記述試験
二次検定のなかでもっとも有名な問題は記述試験だろう。
二次検定と言えば記述試験と思っている人も少なくない。
各問題の配点は公表されていないので、二次検定全体の内、記述問題がどのくらいの割合を占めるかは分からないが、3割~4割、6割という人もいるくらい重要視されている問題だ。
これらは、過去問からどのように出題されるかを確認し、自分で事前に解答を準備し、それを暗記の上、試験当日に臨むという形になる。
実際に出題される内容は以下のようになる。
・自分が経験した工事概要の記述と管理(監理)した工事の内容
・施工上の留意点や重要事項等の記述
となる。
特に施工上留意した内容は、「品質管理」「原価管理」「工程管理」「安全管理」「その他」について1つないし、2つずつ事前に準備し暗記して置く必要がある。
その他は過去問から推測して準備するしかなく例えば「試運転調整」や「自主検査」などが出題されたことがある。
専門分野
専門分野の出題の方法はそれぞれの試験によって異なり、次のような出題のされ方となる。
・施工上、計画上の留意点の記述 (建築、管工事、土木、電気通信)
・適当な数値や語句の記入 (建築、土木)
・施工方法の改善 (管工事)
・機器や用語の技術的解説 (電気工事、電気通信工事)
施工上、計画上の留意点は「〇〇についての留意点を記述せよ」という出題なので、過去問からある程度準備した状態で臨める。
適当な数値や語気の記入と施工方法の改善は一番勉強の方法が難しいところだ。
更に機器や用語の技術的解説にいたっては、機器や用語が数個羅列してあり、その中から指定された数を選択して説明するという内容だ。
個人的にはこの機器や用語の説明は配点が意外に高いと思っており、専門用語を使い自分の言葉で解説しなければならないので、選択問題の一次検定より一歩も二歩も深い理解と認識が必要とされる問題となっている。
工程(土木なし)
工程問題は以下のように二通りの出題のされ方をする。
・工程表を自分で作成の上、所要工期、再早開始時刻等を解答 (電気工事、電気通信工事)
・記載された工程表から所要工期、工事完了日等を解答 (建築、管工事)
土木は工程問題の出題はなく、電気工事は稀にない年がある。
工程問題は例年、固定された出題の方法となっているのが特徴だ。
法規
法規問題も出題方法が二通りとなっている。
・安全対策記述 (電気工事、電気通信工事)
・数値語句記入(建築、電気工事、土木、管工事、電気通信工事)
安全対策は自分の言葉で安衛法等、法規の文言を引用し説明する必要がるので勉強が大変だ。
また数値や語句の記入も法規の穴埋め問題となるが、選択問題の場合と記述問題の場合があり、記述問題の場合、語句を正確に覚える必要がある。
例えば正答が「注文者」の場合に「発注者」と記入すると不正解となるだろう。
出題される法規は、安衛法だけでなく建築基準法から建設リサイクル法まで多岐に渡る。
このように分類するとそれぞれの試験について、特徴が見えてくる。
例えば、土木は記述問題と専門分野が重視されており、「工程問題」がない。
管工事の「専門分野の施工方法の改善」は他の試験にはみられない項目となっている。
電気工事と電気通信工事は試験の構成が似ている等。
自身が受験する試験の内容が分かればいいとも思われるが、他の試験の特徴を理解していると、過去問集の問題を全部解いたが物足りないというような場合、他の試験の過去問を利用する事ができるので少しだけでも気にしているといいかもしれない。
以下に、二次検定の勉強のコツを記したブログのリンクと、有料だが本格的な対策コンテンツ販売のリンクも貼っておくのでぜひ活用していただき、施工管理技士を勝ち取るための一助としていただきたい。
この記事はこの人が書いています。
施工管理技士アルノ
1級建築施工管理技士
1級電気工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士
1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。
現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、
2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。
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