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執筆者の写真アルノ

技術力爆上がり!ゼネコン・サブコン若手社員が同僚と差をつけるには

2022.04.02

私は常々、施工管理技士試験の取得を通して、技術力をつけ、さらには転職活動にも各段に有利であることを主張している。


それはとても大切なことではあるのだが、試験勉強はどうしても一過性となってしまう。


資格試験は、資格を取得という目に見える結果を得られるので、モチベーション向上にもなり、一番のお勧めなのだが、なんの見返りもなくただ純粋に技術力を身に付けたいという方には別のお勧め方法がある。


そこで今回は、資格試験とは別に建築系技術者として技術力を身に付けるにはどうしたらよいかという本気の方へのお勧め方法を紹介する。



設計図書をガン見し理解する

若手技術者にありがちなのだが、毎日の忙しさに追われて自分の現場の設計図をあまり見ないということがよくある。


しかし建物が設計図を基に建てるものである以上は、建物を建てるすべてのはじまりは設計図なのだ。


設計図の特記仕様書にはどのように書かれているか。


矩計図、断面図、詳細図はどう表現されているか。


電気図、設備図には記載があるのかないのか、建築工事との工事区分はどのようになっているのか。


これらを常に確認する事が大切である。


しかしこれは設計図の納まりが正しいということではない。


むしろ設計図は間違っていることが多い。


その上で、設計図はこう描かれているが納まらないのでこのように変更提案をしよう、

というようにまず、設計図がどのようになっているかを理解している事が大切なのだ。


特に新しい現場に配属されたらまず、数日かけて設計図を隅から隅まで一通りみて、設計図の誤りや変更した方がいい箇所、質疑しなくてはならない事項、VE提案ができる点等を羅列するとそれだけでも設計図の理解が進むので必ず行ってほしい。



社内仕様を学ぶ

設計図の納まりが正しいかどうか判断がつかない時にまず調べなくてはならないのは、自社の仕様ではどのようになっているかだ。


ある程度大きな会社であれば必ず、自社の仕様書があるだろう。


それを知る事は非常に大切で、設計図と異なる仕様になっている時は、必ず社内の確認をするべきだ。


なぜなら、社内仕様は設計図より厳しい納まりになっていることが多く、それは過去にこのような不具合があったのでこのような納まりにする等、必ずその理由があるからだ。


設計図は現場が変われば変わるが、社内仕様は現場が変わらないので社内仕様がどのようになっているかを常に調べるクセをつけたい。



標準仕様書を調べる習慣

社内仕様と同じように大切なのは各種標準仕様書だ。


標準仕様書にはさまざまな種類があり、それぞれ必要に応じて確認する必要があるが、ここでは代表して国土交通省営繕部の標準仕様書を紹介する。


営繕部の標準仕様書にも種類がるが、特に次の3種に注目したい。


それは

・公共建築工事標準仕様書 国土交通省大臣官房官庁営繕部監修 (以下、標準仕様書)

・公共建築工事標準図   国土交通省大臣官房官庁営繕部監修 (以下、標準図)

・建築工事監理指針    国土交通省大臣官房官庁営繕部監修 (以下、監理指針)


それぞれ電気設備工事編と機械設備工事編があるので、建築担当、電気担当、設備担当はそれぞれ自分の担当を見るといいだろう。


標準仕様書は文字通り国交省の仕様を整理したもの、標準図は仕様書の内容の内、大切な箇所のディテールが描いてあるもの、そして監理指針は本来設計監理者がみるべきものだが、上記のなかで一番詳しく記載されているものだ。


この3種はそれぞれが連動していて一つの納まりを確認するには3種を同時に確認すことができ、それだけでも技術力がつく。


自分が今担当している工種、納まり等を日々確認するとよいだろう。


このように仕様書を常に確認しながら現場管理する人と、ただ毎日の忙しさに流される人では1年後、3年後、5年後には恐ろしい程に技術力格差が生まれることだろう。


ぜひとも前者になっていただきたい。




大切なのは上記3つ(設計図、社内仕様、標準仕様書)を連動して行う習慣をつける事だ。


設計図を見て、納まりに疑問をもったら、社内仕様ではどうするのが正解なのか、標準仕様書ではどのようにうたっているかを調べる。


その習慣の繰り返しによって日々技術力をつける事ができる。


すると現場の打ち合わせや定例会議の場でも自分の知っている納まりに対する根拠ができる。


つまり、「以前の現場ではこう納めました」「社内の仕様ではこうなっています」「国交省の仕様ではこうなっています」と言えるのだ。


それは自分の納まりに自信を持てると共にまわりの人への説得力も増す。


それはいずれ、まわりの見る目がかわり自分への評価にもつながることだろう。






 

この記事はこの人が書いています。


施工管理技士アルノ

1級建築施工管理技士

1級電気工事施工管理技士

1級管工事施工管理技士

1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。

現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、

2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。


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