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執筆者の写真アルノ

ゼネコン各社の人材採用状況でいろいろ分かる

2022.03.12

3月になると次次年度入社の学生の就職活動が解禁される。


「就職戦線解禁」などとニュースにもなる。


ゼネコン各社も新卒採用計画人数と実際の採用人数が発表され、それを見ると各社の人材獲得状況を含め、いろいろ分かってくる。


今回は、それらを分析し、そこから見えてくるゼネコンの人材確保事情について解説していく。



ゼネコン各社の採用人数

2022年度ゼネコン各社の技術系社員新卒採用人数は、会社の規模によっておおよそ次のように分けられる。


スーパーゼネコン200人~300人

大手ゼネコン 80人~150人

中堅ゼネコン 30人~80


こうしてみると、やはりスーパーゼネコンが突出して採用人数が多い。


これだけ採用しているならスーパーゼネコンなら誰でもすぐに入れそうだと錯覚すら覚える。


あるスーパーゼネコンの社員が言っていた事を思い出す。


「同僚にはいろいろな大学、出身、個性の人がいるが、一つだけ共通する事がある。それは、みんな中学校の時、成績が学年1位だった事だ。」


あなたがもし中学校の時の成績が学年1位だったのならスーパーゼネコンを狙う価値があるかもしれない。


ちなみに私はせいぜい学年5位くらいだったので無理のようだ。



3年前との比較

では新卒採用のここ数年の傾向としてはどうだろうか。3年前の2019年度のゼネコン各社の技術系社員新卒採用人数を会社の規模によっておおよそ分けると次の様になる。


スーパーゼネコン 200人~300人

大手ゼネコン 100人~180人

中堅ゼネコン 30人~100人


ここから言える事は、スーパーゼネコンについては採用人数が横ばいであり、学生からの人気も高く、計画通りの採用が進められている。


一方、大手ゼネコンや中堅ゼネコンはわずか3年で、10人単位で採用人数を減らしているという現実があるようだ。



新卒採用の考察

また、採用人数と共に採用計画人数を公表しているゼネコンがあり、それを見ると会社の規模が小さくなるほど、採用計画人数に対して採用人数が未達という状況のようである。


特に、中堅ゼネコンは人材の確保に苦戦しているようだ。


今後、少子高齢化がさらに進むことにより学生の数がへり、また建設業界の人気低迷が進むと、計画人数未達になるゼネコンは中堅ゼネコンのみならず、大手ゼネコン、スーパーゼネコンに波及する事にもなるだろう。



中途採用の考察

では、中途採用についてはどのようなことがいえるだろうか。


最新の公表されている1年間の技術系社員中途採用人数の実績はこのようになっている。


スーパーゼネコン 30人~50人

大手ゼネコン 20人~40人

中堅ゼネコン 0人~20人


同じように会社の規模によって採用人数が分けられるが、新卒採用ほどの大きな差はない。


ただ、中途採用に関しては、会社の方針により大きく変わるようなので注意が必要だ。


新卒採用人数に対して中途採用人数が会社の規模による開きがあまりないという事実から考えられる事は、スーパーゼネコンに対して、大手ゼネコンや中堅ゼネコンは、新卒を確保できていない分を中途採用で補おうとしているという事だ。


これは、ゼネコンへの転職を考える人にとっては朗報となる。


ゼネコンが募集する人材と言えば、


・ゼネコンへ派遣の経験がある

・内装工事などの監督業務を行っている

・サブコン社員(ゼネコン設備職への転職)


などがあげられるだろう。


全体的にそれらの職種よりゼネコンの方が待遇は良い場合が多いので今後、大手ゼネコンに転職を考えるのは選択肢の大きな一つとなるだろう。


尚、ゼネコン転職にあたって、1級施工管理技士の資格は必須の条件だ。








 

この記事はこの人が書いています。


施工管理技士アルノ

1級建築施工管理技士

1級電気工事施工管理技士

1級管工事施工管理技士

1級電気通信工事施工管理技士の資格を取得。

現場監督としての体験、施工監視技士試験の勉強法、

2度の転職経験から得た建設業における転職ノウハウを紹介しています。


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